ピロリ菌と除菌のお話  (除菌治療と結果説明)

目次

当院における除菌治療の流れ

ピロリ菌を除菌することでピロリ菌による病気の改善や予防につながります

ピロリ菌検査で『陽性』と判定されたら速やかに除菌をしましょう

1.除菌治療の開始(一次除菌)

消化器内科外来で、ピロリ菌の除菌薬(2種類の抗生剤と1種類の胃酸を抑えるお薬)が7日分処方されます。

自己判断による服薬の中断は除菌が失敗するだけでなく、抗生剤が効かない耐性菌を作ってしまう可能性があります。途中で休んだりせず医師の指示通りに服薬してください。お薬でアレルギーが出たことがある方は事前に主治医へご相談ください。1)

【副作用】

内服中に約10~30%の方に軟便・軽い下痢や吐き気等副作用が出ることがあります。また、5~15%の方に味覚異常が生じることがあります。その他に、皮膚にじんま疹や発疹などの異常が現れることがあります。1)

【注意点】

2~5%の頻度でひどい下痢、便に血がまじる、ひどい皮膚の異常、アレルギー反応などが起こることがあります。このような場合は薬の内服を中止してすぐに医師に相談してください。1)

2.除菌の効果判定

内服薬を飲み切ってから8週間後以降に効果判定の検査(尿素呼気試験)を受けます。

当院ではユービット(UBIT)というお薬を使用します。

ユービットは尿素(13C)を主成分としており、ピロリ菌が存在している場合はユービット服用後に胃内で尿素が分解され、二酸化炭素(13CO2)が発生します。

ユービット服用前後の呼気を検査用パックに吹き込み、呼気中の二酸化炭素に含まれる13Cの増加率を測定することで除菌の成否を判定します。2)

当院での尿素呼気試験は検査開始6時間前からの絶食と、2時間前からの絶飲・禁煙が必要です。結果については検査後2週間後以降に消化器内科外来をご受診頂き、ご説明させていただきます。(お電話での検査結果説明は行っておりません)

【除菌が成功した方】

除菌が成功しても胃がんのリスクがゼロになるわけではありません。

胃の状態を確認するために除菌後も定期的な内視鏡検査を受けてください。

【除菌が失敗した方】

別の除菌薬を再び7日間服薬し、二次除菌を行います。

失敗の原因は耐性菌であることが多いので、一次除菌で使用した抗生物質を別の抗生物質に変更します。

お薬を服用する期間アルコールは飲めません。1)

1)日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌に関するQ&A

2)参考資料:日本ヘリコバクターピロリ学会ガイドライン作成委員会

ご受診に関するお問い合わせ

外来看護師直通TEL:06-6941-8694

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